視覚障害者の私はどうやってお買い物をしているの?

先日久しぶりに、地元のヘルパーさんとお買い物へ行ってきました。
普段必要な物は家族に頼んだりネットで注文したりしているので困ることはないのですが、ふと、「これでいいのかな?」と思ったのです。
買い物へ行ってくれる家族がいることはとてもありがたいことだし、必要な物だけあれば十分生活はできます。
でもずっと頼りっぱなしということ、自分で選ぶということがないのって、ちょっとさみしいと言うか、なんとなく違和感を感じ、自分で買い物へ行きたいと思ったのでした。

1カ月前から決まっていたお買い物の日に向けて、欲しい物をリストアップしていき、3時間の利用時間を最大限に活用しようという計画。
別にアウトレットとか特別なところへ行くわけでもないのに、1カ月前から買い物へ行く予定を立ててる時点でマイノリティーだなと思うのですが(笑)。

今回一番欲しかったのは洋服、そしてキャロットラペの材料、無印のぬか床、その他こまごました文具や雑貨などでした。
当日はデマンドタクシーで駅まで行き、そこでヘルパーさんと合流。
初めてのヘルパーさんだったのでちょっとドキドキでしたが、同世代の女性だったこともあり、とても話しやすく、自然と打ち解けることができました。

視覚障害者がヘルパーさんと買い物をする場合、目的の物を伝えて一つ一つ探していただき選んでいくのですが、例えばクリアファイルだったらサイズ、枚数、色のバリエーションがあります。
メラニンスポンジも大きさや厚みなどがあります。
アップルビネガーもいろんな種類があって、私は原材料を見て買いたいので、一つずつ読み上げていただきました。
こういう小さな選択肢があるかないかということは、それほどたいしたことではないのかもしれないけれど、実は満足感とか充実感につながり、小さな積み重ねが大きな違いになってくるのではないかと思うのです。

そして目的の物をさがしているときに
「ここにはこんな物があります」
というように、周りの情報を得られるのも楽しさの一つ。
ネットなどでは、自分が知っている物は買えるけど、知らない物は買えないのですよね。

一通り必要な物がそろったところで、残りの時間はお洋服タイムです✨
上着が欲しいなとか、ワンピースが欲しいなとかはあったのですが、どんな服がはやってるのかなとか、そういうものも見てみたかったことの一つ。
手に触れて生地を確かめながら色の説明をしてもらい、想像を膨らませます。

試着したときの自分の姿が見えなくなってからおよそ10年になるのですが、最近になってようやく、どういう形のものが自分の体に合うのか、着心地良く感じるのかが分かってきました。
それだけでも苦痛になっていた洋服選びが再び楽しいものになってきたように感じています。

あとは色のイメージ。
白っぽいか黒っぽいかはまだ少し見ることができるので、目を近づけて見るのですが、これも着てみたとき
「いい感じかも?」
と感じる物とそうでない物があります。
色は目で見ているだけでなく肌でも感じると言いますが、ひょっとすると私はこの肌感覚を感じているのかもしれません。

店員さんにも手伝っていただきながら、あれこれ試着して、上着や薄手のセーターなど、お気に入りの物を見つけることができました。

今回欲しかった物を全て見つけることができ、大満足の休日となりました✨

見えているときだったら、何気なくお店へ行き、何気なく必要な物も欲しい物も買っていたけど、そんな当たり前が実はすごく幸せなことだったんだ、ということは見えなくなってから気づいたこと。

普段助けてくれる家族や友達、こうしてやりたいことを実現させてくださるヘルパーさんたちの存在に感謝しつつ、次の楽しみを探していこうと思う、見えない私の暮らしの一コマでした。



本日も最後までご拝読いただきありがとうございました(m_m)


◇10月のご予約状況はこちら◇
*22日(火)→お休み
https://anna1234.shiga-saku.net/e1706899.html


◇営業日のご案内
*お休みの日もご予約の受け付けはいたしておりますので、どうぞお気軽にお問合せくださいませ

・月曜日から金曜日:9時~19時30分
・土曜日:9時~18時
・休診日:日曜日


◇鍼灸とらやのご案内はこちら◇
https://anna1234.shiga-saku.net/e1631425.html